淡路島で見つけた木橋


表向きは、何の変哲もない小さな橋。重量制限2トンの標識が立っているが、こうした 小さな橋は簡便に作られているから、通行車両の重量に制限があっても不自然ではない。

淡路島で見つけた木橋

ところが、(橋を観察するときのごく自然な習性で)橋桁を覗き込んで、驚いた。なんと、木橋である。
コンクリート製の橋脚の上に、枕木を置き、その上に構造材となる丸太を渡して橋桁としている。そして 丸太の上に木の板を渡して路盤とし、表面をコンクリートで葺いているのである。
橋脚の上に載る枕木と橋桁の丸太がずれないように、鎹(かすがい)で留めてある。

普通の自動車交通に用いられる橋で、木橋というのは珍しい。
それも、板敷きではなく、表面をコンクリートで葺いてあって、その実、橋桁の構造材は木製だったというのは 意表を衝かれた。

淡路島在住の知り合いによると近くには戦時中、急ごしらえの飛行場が建設されたというが、 もしかするとこの木橋の起源はその頃にまで遡るのかもしれない。

淡路島で見つけた木橋
淡路島で見つけた木橋
淡路島で見つけた木橋

橋の下にもぐりこんで、裏側を眺めてみた。直径30cmほどの丸太が4本並んでいる。 丸太は虫食いを防ぐために皮を剥いであり、その跡が節のように付いている。
4本丸太の橋桁が4連連なる橋。それだけで惚れ惚れとしてしまう。

淡路島で見つけた木橋

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