首都高速中央環状線大橋ジャンクション工事現場

事務所で所長さんから簡単な説明を受けたあと、2班に分かれて、いよいよ工事現場の見学である。 今回の見学会には全部で13名ほどが申し込んでいたようで、知り合いが声をかけたわれわれのグループ6人はまとめて第2班 になった。
第2班は、まずランプウェイの屋上まで登った後、立坑の中に降りてトンネル掘削のシールドを見学する。
ヘルメットをかぶって出発する。


円形ランプウェイ屋上

先ほどは通り過ぎた工事用ゲートから、工事現場に足を踏み入れる。9人乗りの金網に覆われたリフトに乗って ランプウェイ構造物の屋上まで登る。ガタガタ振動に揺られて、高さ約30メートルの地点まで一気に引き上げられた。

屋上は何もないスペースで「おお、ここが車線になって車が走るのか」と思ったが、それは早とちりだった。 大橋ランプウェイは住宅密集地の中に作るので、騒音や排ガス対策のために車道はすべて建物の中に収納するとのこと (覆蓋方式)。
このように密閉化してしまう代償として、建物の中に排ガスがこもらないように大規模な換気施設が必要になり、ランプウェイの 中の空間を利用して建設している。
地下30m付近を通る中央環状線から高架の3号線に接続するためには、高低差が70mほどある。大橋ジャンクションの ランプウェイは、ちょうど1周400mの円形トラックになっていて、これを2周、800mで、高低差70mを登る。これだけだと9%の勾配に なってしまうが、本線から分かれる部分の延長が加わるので、実際には6〜7%ぐらいの勾配になっているようである。
徐々に登っていく形になっていて、最高所では35mに達する。

工事は、現在、ランプウェイの建物(躯体)の3分の1が既に立ち上がり、残りの部分を鋭意建設中である。写真の 緑色のネットに囲まれている部分が、ランプウェイの工事である。
円形ランプウェイの中に残っている白い建物は、東急田園都市線の変電所とのこと。この大橋ジャンクションの敷地のかなりの部分は、 以前の東急の大橋営業所だったところであり、その関係で変電所がここにあるのだが、これをいきなり取り壊してしまうわけにはいかず (そうすると電車が止まってしまう)、国道246号を挟んで北側に敷地を確保して代替の変電所を建設している。何か大きな構造物を作ろうと すると、いろいろ大変なのだ。

大変というと、住宅密集地だけに用地買収(補償)もかなり手間がかかっている。
大橋ジャンクションの建設プロジェクトの特色として、再開発事業も一緒に進められているところがある。高さ30mと、100mのビルが 建設される計画になっている。そのうち30mの方は既に工事が始まっていて、写真では黄色のクレーンが立っている所がその現場だ。
つまり、住宅を立ち退くかわりに、用地補償として新築高級マンションの一室をあてがおうということである。

3号線の高架にも工事用のネットがかけられ、接続の工事が進められているようだ。

首都高速中央環状線大橋ジャンクション工事現場
首都高速中央環状線大橋ジャンクション工事現場
首都高速中央環状線大橋ジャンクション工事現場
首都高速中央環状線大橋ジャンクション工事現場
首都高速中央環状線大橋ジャンクション工事現場

円形ランプウェイの見学が終わると、次は大橋立坑の中に降りてシールドマシーンを見学する。
上から見ると、黄色の柵に囲まれて、長方形の穴が口を開けている。この中に降りていくのだ。

首都高速中央環状線大橋ジャンクション工事現場

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