島根県邇摩郡の道路元標

温泉津町道路元標



市町村名温泉津町
明治22年4月1日温泉津村成立、明治36年11月6日町制施行。
告示位置温泉津町
現所在地島根県温泉津町
状況おおむね良好だが、こけの繁殖や一部石材の剥離が見られ、保存が望まれる。
刻印(正面)温泉津町道路元標
(左側面)島根縣
(右側面)大正十三年三月三十一日建立
取材日2003年8月12日
設置場所周辺

島根県温泉津は、江戸時代には石見銀山の銀の積出港として、また温泉が湧き出て抗夫達の歓楽街としてもにぎわいを見せたが、今では海に面したこぢんまりとした温泉街として風情を保っている。JR山陰線温泉津駅から入り江の奥を巡るようにして道を進むと、温泉街の入口があり、温泉津町道路元標が立っている。

頭が四角錐の形をしている変形タイプの標石である。標石左側面には設置者が「島根縣」と刻まれ、右側面には建立年月日が「大正十三年三月三十一日建立」と刻まれ、史料的な価値が高い。

潮風に吹かれる場所にあるためか、標石全体がこけむして緑がかっていて、一部石材の剥離も見られる。設置主体の島根県の名や建立年月日が刻んである貴重な道路元標であるので、保存が望まれる。

訪問記

夜行列車からの乗り継ぎで、汗を流そうとぶらりと途中下車した鄙びた温泉街。その温泉街の入口でふと見付けた道路元標。意図しなかった出会いが嬉しい。元湯薬師湯で朝風呂を浴びる。町外者200円。


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