東台所神社と浅之助・おつなの悲恋

尾山展望台から外輪山の尾根伝いに、東台所神社へと向かう。

1757年(宝暦7年)に、悲恋の末、島民7人を殺した浅之助の霊を祀っている。

東台所神社 東台所神社 東台所神社 東台所神社 東台所神社

さて次の目的地は大凸部だが、東台所神社から直接行く小径はない。一度麓まで降りて、また別の登山口から外輪山に 登らなければならない。
石段を降りようとして足がすくんでしまった。いかにもつるっと滑りそうな丸い石の石段である。しかも苔に足を取られかねない。 傾斜は急で、一番下まで見通せない。

東台所神社の急な石段 麓から山頂の東台所神社を仰ぐ 東大所神社と書かれた鳥居

おつなの石碑

おつなの石碑
おつなの石碑 別火小屋 他火小屋

ガイドブックには東台所神社と、そこに祀られている浅之助の悲恋とその後の狂気については触れてあるが、 相手方のおつなの石碑があることは記されていない。
私も知らなかったのだが、たまたま帰りのヘリコプターが濃霧で飛ばずに一日島に閉じ込められてしまい(23日)、 何もすることがなくひねもす村の図書館で文献を読んでいて、石碑のことを知ったのである。

天候が回復するのを待って翌日のヘリコプターで八丈島に戻る予定なので、見に行くとしたら今日しかない。 ガスがかかって視界は効かないが集落内なので大丈夫だろうと、石碑を見に行くことにした。

おつなの石碑は高さ1mほどで、自然石の一部を平に削って、そこに線刻で絵が描いてある。苔むしているが、線ははっきりしている。 小さな小屋の中で糸車を回している女性の絵である。悲恋の物語の、別火小屋に篭って機を織る場面である。


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