宮崎リニア実験線　2012

子供の頃、リニアモーターカーといえば「宮崎リニア実験線」だった。ここで未来の交通機関がひそかに（笑）実験が進められて いると思うと、もう聖地と言ってもいい存在だった。
今では山梨に本線を先取りした実験線が作られ、東京と名古屋の間は既に建設計画もある。宮崎リニア実験線はとうに用済みとなってしまった。
ようやく行ける頃には既に廃用となっているというのは悲しいが、リニアモーターカーと自分の夢のかけらを拾いに宮崎リニア実験線跡を 歩いてみた。

美々津方末端

まずは実験センターのある美々津方末端から見ていくことにする。
プレハブ倉庫みたいなものが載っていてハナから興をそがれるが、これも現実。

実験センターの展望台。
現役の当時、ここから走行シーンを眺めてみたかった。

実験センターから、都農方を望む。ここからいよいよリニア実験線7kmが始まる。

トンネル区間のデータ取得を目的としたのか、カバーで覆われた区間がある。美々津方には「トンネル微気圧波」防止用の 造作も見られる。

トンネル区間の都農方出口

分岐線

分岐線側だけ橋脚がY字形になっている。
構造物の形式の違いを比較する目的があったのだろう。リニア実験線が単に車両の走行実験だけでなく、 構造物の実験場だったこともうかがえる。

さらに橋脚の足元にはなにやらガイドレールらしきコンクリートの塊が！
これについては別項で詳しく見ていくので、ここでは我慢。

しばらく行くと、分岐線の橋脚が方丈ラーメン構造になった。これは珍しい形式だ。
いくら実験場とはいえ、こうなると技術者の「やりたい放題」だなあと思ってしまう。もちろん趣味的にも鑑賞ポイントになるから、 こういうやりたい放題は大歓迎（笑）

分岐線末端

方丈ラーメン構造のまま分岐線は末端を迎える。
この唐突な終わり方には魅かれる。まるで、アニメ『銀河鉄道999』に出てくる宇宙へのカタパルトのような造形だ。

この高架の終わり方、もうたまらない。

用地の境界杭

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