プロヴィデンスはこんな街

ロードアイランド州はアメリカ50州の中で一番小さな州で、面積は東京都と同じ程度の1,045平方マイルしかない。人口も100万人にあと一歩及ばない99万人(1999年)で、全米43位、これも下から数える方が早い。目立った観光地もなく地味な州だ。けれども、ニューイングランド諸州の一角を占めているだけあって古き良きピューリタンの伝統が感じられる。
プロヴィデンスはそうしたロード・アイランド州の州都である。州都と言っても、州内を見渡して他に都市らしいのはニューポート市ぐらいしかなく、面積が似通っている東京都に例えるならばプロヴィデンスが23区で、ニューポート市が西郊の八王子市と言ったところだろうか。もっとも人口は東京都の10分の1以下だから、プロヴィデンスの「都心」を離れてしまえば森林と湖沼の間に集落が点在する東部の典型的な田舎の風景になる。

地図を見るとロード・アイランド州は入り江と島の州だということがわかる。
大きくえぐれている湾の入り口にある島が州名の由来になったロード・アイランド(ロード島)で、港湾都市、海軍都市として栄え、避暑地や夏の海洋リゾートでも有名なニューポート市がある。途中横たわるプルデンス島を避けて湾を奥へと進むと、やがて両岸がせばまり細長い水路となる。この水路の終点にあるのがプロヴィデンスである。

ロード・アンランド州は氷河に削られた平坦な地形で、なだらなか丘のうねりが続いている。

プロヴィデンスの街は、川沿いの低地にダウンタウンの商業機能やアムトラック(鉄道)の駅が立地し、段丘上に住宅地が広がっている。このちょっとした立体感が、街の景観にまとまりを出しているように思える。ダウンタウンの再開発でも高低差をうまく利用して景観づくりをしているようだ。



プロヴィデンスのダウンタウンを歩いてみよう。
ダウンタウンの一番のランドマークは州議事堂の白いドームだ。もともとこぢんまりした州の州都だけあって、プロヴィデンスの街も州の議事堂を中心に、アムトラックの駅、ショッピングモールのプロヴィデンス・プレイスがコンパクトにまとまっていてちょっと散策するのに程良い。

中心街の案内。上に付いている犬を散歩させている飾りがかわいい。風見鶏みたいに風に吹かれてくるくると回る。

プロヴィデンスの新名所・プロヴィデンス・プレイス(ショッピング・モール)。右端、通りの突き当たりに見えている白いドームが州議事堂。プロヴィデンス・プレイスは後からも説明するが、ダウンタウンの再開発の成功例として、ロード・アンランド州内随一のショッピング・モールになっている。

アムトラックのプロヴィデンス駅


プロヴィデンス・プレイス



ダウンタウンの親水公園


別表記:プロビデンスはこんな街、プロビデンス市

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