島に行こう佐柳島(さなぎしま)(香川県多度津町・塩飽諸島)瀬戸内海・塩飽諸島の西のはずれに、佐柳島がある。これで「さなぎ」と言う。 私がこの島に行こうと思ったきっかけは、アメリカにある。
佐柳島について調べてみると、この島には独特のお墓の制度が残されているという。遺骸を埋める「埋め墓」とお参りする「参り墓」を分けて作る両墓制で、島の長崎地区のものは香川県の文化財指定を受けているという。人々の生活に根ざしている墓だけに、ガイドブックでも控えめにしか書いてないが、島で見るべきものと言ったら他には見あたらない。 冨蔵の墓と、両墓制の墓地、こう言うと地元の人には申し訳ないが、墓を見に行くために佐柳島へ渡るようなものである。 さすがに、このためだけにわざわざ出かける気にはならなかったが、朝一番のフェリーで島に渡ると2時間ほど滞在して午前中には再び多度津に戻ってくることが出来ることがわかった。ならば、塩飽の島巡りとして午後は本島(ほんじま)に渡ることにすれば、ようやく旅のボリュームが出てくるように思えてきた。ようやく腰があがった。 神戸三宮から0時30分発のジャンボフェリー夜行便に乗ると、高松東港に早朝4時10分に到着する。高松駅まで連絡バスがある。都合良く高松駅4時58分発の始発電車・今治行きに乗ることができ、多度津駅には5時37分に着く。
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多度津港から、高見島を経由して、佐柳島までを結んでいる新なぎさ丸。この船に乗船する。郵便のマーク「〒」が付いているのが、島へ渡るという気分を盛り上げてくれる。 | |
讃岐富士がシルエットになって浮かび上がる。 | |
瀬戸内海はいろいろなものが運ばれていく。船の艦橋とファンネル(煙突)もこうして運ばれて、どこかのドックで組み立てられることだろう。 | |
高見島 佐柳島へ行くフェリーは途中高見島にも立ち寄る。
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佐柳島本浦 船が多度津を出港して約1時間、ようやく佐柳島が見えてきた。
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佐柳小中学校(廃校) 本浦を素通りした船は、南北に細長い佐柳島に沿って北上していく。途中、小学校らしい建物が見えた。ちょうど本浦と長崎の中間地点あたりである。佐柳島には、郵便局や診療所、多度津町の支所といった施設は全て本浦にあるのに、小学校だけは「公平に」両集落の中間に位置していたことがおもしろい。 | |
佐柳島長崎 いよいよ、長崎に到着である。 | |
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