地下式板石積石室墓

地下式板石積石室墓という形式の古墳があることを知った。本来は地中に埋もれているが、 板石を並べて円筒形の小さなドームを作って石室とし、発掘されて保存展示されているものは松ぼっくりのような形をしている。
分布も、天草、八代海沿岸、人吉盆地といった地域(熊本県南部から鹿児島県北部)限られていて、隼人の墓という呼ばれ方もする。

2010年4月に熊本県と鹿児島県の古墳めぐりをしたが、その際に行きそびれてしまった 鹿児島県湧水町の永山古墳群を今回訪れてみた(2011年1月取材)。


永山古墳群

所在地:鹿児島県湧水町

昭和48年に宅地造成中に40基もの地下式板石積石室墓が発見され、そのうち14基が発掘調査された (8号墳は発掘途中で遺構ではないことがわかり、欠番になっている)。現在は史跡として保存されている。

永山古墳群(全景)
永山古墳群

永山古墳群7号墳。このドーム状の板石の盛り上がりが、地下式板石積石室墓のなんとも言えない魅力。

永山古墳群7号墳

上部のドーム部分が失われた6号墳。下部は板石を円形に並べて石室を作っている様子がわかる。

永山古墳群6号墳

[別府原古墳群など]

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