四国石紀行
四国まで出かけて、石を見てきた。
そもそもそんな目的で四国まで出かける人は稀だろうし、あまり理解されないようなことを公言してしまうところ、数寄者であるかもしれない。
だが石を割り、石を積み、石を並べるという営みのひとつひとつが人々の生活である。作り出された石の営造物は年月とともにやがて
苔むしていくが、それが文化となり、景観となる。そういう民俗学や景観学の対象として石を眺めだすと、石垣の石ひとつひとつが物語り始める
ようにさえ思えてくる。飽くことがない。
四国は石の宝庫である。領家帯の花崗岩、三波川帯の変成岩、四万十帯のチャートなど、特色のある石を産出し、同じ四国の中でも
場所場所によって異なった石の性質、石の文化、石の景観が見られる。このページは、そうした四国の石を巡って歩いた記録である。
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