日本語に訳しにくいアメリカの道路用語

Business Route

アメリカのハイウェイ(特にUS Highway)を走っていて町に近づいてくるとこのサインを時々見かける。アメリカのハイウェイはInterstateはもちろんのことUS HighwayやState Roadも市街地(ダウンタウン)をバイパスするように敷かれている。少し大きめの市や町ではそういう郊外の道路の周辺には大規模なショッピング・モールができていて逆に自動車社会に対応した商業地帯となっているのだが、小さな町では集落の中を貫通しているメインストリートが全てという場合も多い。そういう場合はハイウェイをそのまま走っていては何もないままに町を通り過ぎてしまうので、郵便局や銀行に用事があったりちょっとした日用品を買いたいという「用事 "Business"」がある場合は、Business Routeのサインに従って道を逸れるとダウンタウンに行くことが出来る
Business Routeと言う場合は、単に本来のルートから外れるのではなく、そのまま進むと元のハイウェイに再び合流できるようになっている。無駄なく寄り道が出来る。

日本でいうとさしずめ「旧国道」「旧街道」という感じだろうか。昔ながらの商店街の間を通っている道を思い出してもらえばいい。
ただ日本ではバイパス沿いには瞬く間にラーメン屋だのショッピングセンターだのできてしまって、ダウンタウンに「迂回」しなくても用事が済むことが多いが、アメリカのちょっとした田舎(東部でもちょっと都市から離れると)では本当に畑の中を道が一本という状況になってしまうから、business routeはなるほど親切な標示である。

Freeway

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中央フリーウェイ♪(笑)

Interstate Highway System
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Parkway

アメリカで最初のパークウェイと言われているブロンクス・リバー・パークウェイ(ニューヨーク市)。石造りの桁下高の低い橋がアーチを描いて、ピクチャレスクな景観を作り出している。

トラックはパークウェイ"PKWY"を利用しないように呼びかける標識。ニューヨーク市ブロンクスのクロス・ブロンクス・エクスプレスウェイ(I-95)にて。「物理的に」トラックが通行できないように立体交差の跨道橋の桁下が低くしてあり、その旨警告標識(黄色の四角)が書いてある。

Parkwayとは文字通り「公園」と「道路」との組み合わせた言葉で、道路の両脇に造園を施して、まるで公園の中を通っているようにした高速道路のことである。上下線が大きく引き離してあり、道路の両脇や中央分離帯には植林がしてある。ニュージャージー州のガーデンステイト・パークウェイ"Garden State Parkway"では誇道橋が趣のある石造りのアーチ橋に統一してあり、石橋の下をくぐって車を走らせていくとなるほど庭園の中を通っている気分にもなる。「田園の州」というニックネームを持つニュージャージー州の面目躍如といったところである。
日本でも最近は景観に溶け込むような道路設計というのがなされているが、パークウェイの場合は景観への配慮というよりは、田園風景をテーマにした道路設計、いまの言葉で言うならばテーマパーク的道路なのである。そして、田園的な雰囲気をぶち壊すということだろう、パークウェイはトラックの通行を禁止している。日本では見かけないコンセプトの道路である。

この背景には、産業用道路とレジャー用道路を分離すべきだという道路論争があるのだが、それの解説はまた時間のある時にでも。【引き続き執筆中です】

先述のニュージャージー州の"Garden State Parkway"の他に、ボルチモアとワシントンDC間の"Baltimore Washington Parkway"や、ニューヨーク市周辺にいくつかパークウェイがある。田園風景のテーマパーク的道路だから、そうした景観に憧れる東部の大都市周辺に多いのも納得がいく。
"Garden State Parkway"は有料だが、他は無料で、通行料を取るか取らないかはパークウェイの概念とは直接関係ない(大都市周辺の通勤用路線としてパークウェイのコンセプトで道路を建設し、営業的に有料道路が成り立つということはあるが)。


US Highway Sytem
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