探検!アメリカの道路>>カリフォルニア見聞録

荒野のハイウェイ

モハヴェ沙漠(荒野) CA-14

I-5からUS-395までほぼモハヴェ砂漠を縦貫している州道。
ロサンゼルスを出発すると、I-5の最初の山越えでロサンゼルス郊外住宅地として発展の著しいサン・フェルナンドの盆地に入る。サン・フェルナンドを過ぎて次の山並みに取り付いたところで、CA-14が分岐する。この分岐点付近のI-5は坂道が急なので一般車(Auto)とトラック(Truck)のルートが別れていてCA-14への案内も2枚出てくるが、CA-14へはどちら側からも分岐できるので間違ってトラック・ルートに入ってしまっても心配しなくても良い。
CA-14は山並みのなかを一旦東へと向かうが、山を降りると一面荒野が広がっている。CA-14を走っていて一番感動したのが、この、最初に荒野が目の前に開けた瞬間かな(笑)。このあたりはまだロサンゼルスやサン・フェルナンドが近いせいか、大規模なモールやアウトレットがあったりするが、次第に何もなくなってくる。あとは何もない荒野をひたすら行くだけである。

途中、モハヴェの街でCA-58が別れているが、テハチャピ峠を通ってセントラル・ヴァレーへ抜けるCA-58の方が交通路としてはメインルートなので、CA-14は信号を右折する形になる。
CA-14はUS-395へつながりシエラネヴァダ山脈の東側に回り込むルートなので、右折直後にシエラネヴァダ越えの峠の通行状況の案内が出ている。標高2500mから3000m近くになる峠ばかりである(ちなみに日本の国道のなかで最高地点が群馬・長野県境の渋峠の2172m。車で到達できる範囲では乗鞍スカイラインの終点畳平駐車場で標高2702m)。私が訪れたのは3月の末だったので、まだ全ての峠が冬季閉鎖中だった。この日の最終目的地はベイエリアのサンノゼなので、時期が夏だったら峠越えの多様なルート選びが可能だった。通常5月頃に開通し11月には閉鎖されるとのことである。
【写真。CA-120 To Yosemiteとあるのは、ヨセミテ国立公園に通じるタイオガ峠(Tioga Pass)のこと。ヨセミテからデス・ヴァレーへ抜ける峠道として知られている】[タイオガ峠の開通日、閉通日データ]

モハヴェを過ぎたあとは、これまでに増して荒涼とした荒れ地が広がっている。




データ
08:25 LAX 発
08:30 Onto I-405
09:45 Mojave Jct of CA-14 & CA-58
10:25 Jct of CA-14 & US-395
10:40 Coso Junction Rest Area 着 給油
11:10 同発
11:55 Independence 着


荒野の中の火山

CA-14とUS-395が合流してUS-395を北上していると、両側に次第に山脈が迫ってきて谷間(ヴァレー)へと入っていく。西側は雪を頂いたシエラネヴァダの山々、東側は赤茶けたインヨーの山々だ。
すると正面に、すり鉢を伏せたようなきれいな円錐形の、しかも赤い色をした山が飛び込んできた。意表を突かれる出現だ。この山にはなかなかの演出家がいると思える。何もないだだっ広い荒野を延々と走ってきたところへ、まず両側に連山を配置して視界が狭めて、その狭まった視野を遮るように真ん中に山を置く。真っ平らな荒野に小山がこんもり盛り上がっていることでさえ視線を集めるのに、それが赤い色をしているとなればいやでも気を引く。

実は、この山は火山なのである。
車を降りて観察してみると、赤い山の周辺には溶岩が冷えてかたまった黒いごつごつした岩山があちらこちらに転がっている。
素人の観察眼ではこれより詳しいことはわからないが、荒野に火山という取り合わせがなかなかおもしろい。




結局の所、山ひとつなのだが、それまで地の果てまで道路が続いているところを延々と走ってきて、いきなり真っ正面に山がでーんと置いてあるとすごく新鮮に感じる。お試しあれ(笑)。

[マンザナール強制収容所跡]

[カリフォルニア見聞記に戻る]

お問い合わせ(メール):TTS
スパム対策のため最後にアンダーバー"_"が余計に付いています。
お手数ですが、jpの後の"_"を削除して送信ください。

(C) TTS 1997-2002, All rights reserved