仏領レユニオン島への行き方

ドバイ、モーリシャス経由で

仏領レユニオン島がどこにあるか?地理感のない人がいきなり世界地図を開いても、この島を 見つけ出すのはなかなか難しい。島全体で佐賀県程度の面積しかないため、世界地図の縮尺では豆粒ぐらいの大きさで しか載っていないからだ。

もったいぶるつもりもないので早々に種明かしをすると、インド洋にある。インド洋も広い。 そこで、アフリカの東岸にあるマダガスカル(マダガスカルは面積が世界第4位の広さの島なので、 世界地図でも容易に見つけることができるはずだ)を目印にする。マダガスカルから東に800km、東経55度30分 、この位置にレユニオン島がある。モーリシャスまで行ってしまうと(東へ)行き過ぎである。ちなみに仏領レユニオン島と モーリシャスの間は約230kmである。

仏領レユニオン島の位置をまず確認したのは、ここに出てくるような地名が、行き方のヒントになるからだ。
ガイドブックなどでオーソドックスな行き方として紹介されているのは、マダガスカル航空を利用する方法で、バンコクと マダガスカルを結ぶ便が「途中で」仏領レユニオン島に立ち寄る。日本からバンコクまで行く飛行機からの乗り継ぎも良いらしい。 ただ、この方法は週に2便しか飛んでおらず、私の場合は休暇の予定と合わないことがわかっていたため、最初から候補から 外した。
そこで考えたのが、モーリシャス経由の便だ。マダガスカル航空がだめなら、「手前にある」モーリシャスに目を付けた というわけだ。確認するとモーリシャスと仏領レユニオン島の間には日に5,6往復はあり、モーリシャスまでたどり着けば、後は (日本の)国内線感覚で利用できそうだ。モーリシャスはインド洋のリゾート地としての知名度もあり、同国の航空会社・エアー モーリシャスはマレーシアや香港にも就航している。検索していくと上海便も出来たとある。だが、やはりネックになったのは 就航日だ。
モーリシャスへ毎日(デイリーで)飛んでいるフライト、そこで浮かび上がってきたのが、ドバイ経由便だった。しかも ドバイを本拠地とするエミレーツ航空がドバイ〜モーリシャスも運航している。ドバイで同じエミレーツ航空同士の乗り継ぎになり、 いざ遅延などのトラブルが発生したときを考えるとこれは心強い。それに、ドバイは、発展著しい都市国家、砂漠の中にいきなり ビル群が出現し、挙句は世界で一番高いビル(=バージュ・カリファ)も建ててしまった。トランジットを利用して見物するのも 楽しそうだ。
こうして、エミレーツ航空利用でドバイ、モーリシャス経由仏領レユニオン島行きという計画の骨格が出来上がった。 ちなみにドバイは東経55度17分に位置する。日本とドバイの間で東西移動をして、ドバイとモーリシャスの間で南北移動している 格好になる。

他の行き方としては、同じフランスということもあってパリ経由というのもある。毎日(デイリー)で就航という条件は 満たされるのだが、さすがに遠回りすぎて選択はしなかった。

予約で失敗

さて、旅程は着々と組み上がって行くのだが、肝心の休暇の予定がなかなか決定しなかった。仕事は仕事で いろいろな事情があるのだが、最終的に日程が決定して、もう何が何でも休むと宣言したのが、候補日としていた1週間前。
その日家に戻り急いでエミレーツ航空のホームページから予約を入れようとしたら、入らない。
モーリシャス行きの便の予約が可能なのは、旅程の2日後の日程からになっている。これはもしや…
試しに日本とドバイの間を単独で検索してみると、旅程の日で予約が入れられそうである。
となると、エミレーツ航空がドバイ〜モーリシャス間の予約をホームページからブロックしているとしか考えられない。
ここに至るまでにいろいろ調べ挙げていたこともあって、ドバイ〜モーリシャス間の便はエアーモーリシャスとの共同 運航便であることがわかっている。残る手段は、エアーモーリシャスの便として予約を入れることである。急いで同社の ホームページへ行き予約をいれると、これが希望の旅程で入るのである。問題は解決した…?
いや、ここで最後の葛藤である。希望の旅程でフライトを確保しようとすると、チケットがエミレーツ航空と エアーモーリシャスに分かれてしまう。つまりかなり割高になる。同じエミレーツ航空にしようとすると、希望の旅程では 叶わず、2日遅れになる。それはとりもなおさず、仏領レユニオン島の滞在を2日間削ることを意味する。それでは意味がない。 2日間分の時間をお金で買う。これが、正しい大人の選択であると信じて。
往復の飛行機代は合計:270,000円(空港使用料、出国税の類、燃料サーチャージ等を含む)
なお、モーリシャスなり仏領レユニオン島に格安で行きましたという人がいても、それはそれでいい。ちょっと悔しいけれど。

仏領レユニオン島
仏領レユニオン島
仏領レユニオン島
仏領レユニオン島
仏領レユニオン島
仏領レユニオン島
仏領レユニオン島

旅程

2012年
11月17日 夜:羽田空港→関西空港→
11月18日 未明:ドバイ着、ドバイ市内観光(1)
11月19日 未明:ドバイ→モーリシャス、午後:モーリシャス→仏領レユニオン島
11月20日 仏領レユニオン島滞在:フルネーズ山へ、サン・ピエール泊
11月21日 仏領レユニオン島滞在:サン・ピエール泊
11月22日 仏領レユニオン島滞在:ネージュ山登山、山小屋泊
11月23日 仏領レユニオン島滞在:ネージュ山から下山、サン・デニ泊
11月24日 午前:仏領レユニオン島→モーリシャス経由→
11月25日 未明:ドバイ着、ドバイ市内観光(2)
11月26日 未明:ドバイ→関西空港→羽田空港

成田空港まで行くのが面倒だったので羽田出発として、HND-KIX-DXB-MRU-RUNという経路で飛んだ。 これは確かに便利だったけれど、エミレーツ航空の誇るA380が日本で就航しているのは成田便だけだったので、A380に 搭乗する機会を逃してしまったのは惜しかったかな。どっちにしてもエコノミー・クラスなので、最新鋭機にするメリットは少ない だろうけれど。

仏領レユニオン島に関する情報

日本語で出版されているガイドブックとしては『地球の歩き方 マダガスカル、モーリシャス、セイシェル、レユニオン、コモロ』が ある。376ページある中で、仏領レユニオン島に割かれている分量は22ページ。絶対的な情報量が少ないうえに、そのくせ全く逆のことが 違うページに書いてあったり、地名の表記がぶれていたり、頼りない。

英語だと、これまたガイドブックの定番"Lonely Planet"にMauritius, Reunion and Seychellesという号がある。 ビザについてなどの日本人固有の情報はないが、今回現地情報は主に同書に依った。


モーリシャス航空のATR72-500、日本では「まだ」定期路線に飛んでいない機種。
モーリシャスから、このプロペラ機に乗っていよいよ仏領レユニオン島へと向かう。
モーリシャス・サー シーウーサガー ラングーラム国際空港にて

仏領レユニオン島への行き方 モーリシャス航空のATR72-500


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