大正国道10号出川橋

大正国道10号は、「東京市ヨリ秋田県庁所在地ニ達スル路線」として定められている。
東京から新潟に出てその後日本海岸を北上するルートとなっているが、この当時上越国境の三国峠は国道が開通しておらず、長野、飯山を迂回して小千谷で現在の国道17号のルートに「復帰する」格好になっている。 旧道路法による経由地は次の通り。
「九号路線(高崎市本町ニ於テ分岐) 長野県北佐久郡西長倉村 長野市 長野県上水内郡若槻村 同県下水内郡飯山町 新潟県北魚沼郡小千谷町 長岡市 新潟市 新潟県北蒲原郡新発田町 山形県西田川郡鶴岡町 同県飽海郡酒田町 秋田県由利郡本荘町」



長野県飯山市。東京から秋田に至る国道が「こんなところ」を通っていたとは、現在の地理感覚ではまず信じ難い。旧道の ルート探索の面白みはこんなところにあり、それゆえに「国道十号」の痕跡がはっきりと残されていることに感謝したい。

1950年12月竣工とある。昭和25年のことであり、2年後の昭和27年には新道路法(現行法)が施行され、このルートは国道10号 ではなくなる。大正国道の最末期の名残である。

国道10号出川橋
国道10号出川橋

国道10号出川橋
国道10号出川橋

取材日:2005年10月8日


そのほかの国道十号

[戻る]

(C) TTS 2005-2008 All rights reserved