海中道路 Overseas Road

海の中を続いていく1本の道。車を走らせれば海原を渡っていく気分が味わえて愉快な道である。
ところが「海中」をそのままunderseaとかsubmarineと訳してしまうと、水没道路になってしまう。ここはoverseasを用いて、"overseas road"という。overseasという言葉は「海外」とか「外国の」という意味が強くて、手元の研究社の英和辞典にもその意味しか載っていないが、字面通りに「海を渡っていく」という意味でここでは用いている。
海中道路で有名なものに、フロリダ州のフロリダ・シティから島伝いにキーウェイストに至る延々200km以上を海の中を走っている道路があって、中にはSeven Mile Bridgeのように個別に有名になっている橋もあるが、道路全体は定冠詞を付けて"The Overseas Highway"という。さすがに200kmも続くので、単なる道路というよりは、街道"Highway"と言うのがなんともふさわしい。
日本の西瀬戸自動車道(尾道−今治)を「しまなみ海道(かいどう)」と言って「街道」と「海の道」を掛けてあるが、英訳すればまさしく"Overseas Highway"になるだろう。

そもそも海中道路に一般的な定義があるかどうかは知らないが、道路探検家として個人的に定義すると、(1)湾や水道を横断し、または島と本土とを結びつけるために海中に通された道路のなかで、(2)トレッセル橋や埋め立てによる土手が大部分を占め、(3)海面近くを走っている雰囲気を味わえる道路となる。吊り橋はまず含めない。 また、湖を横断する道路で同様に湖面近くを走っている雰囲気を味わえる場合には、これを含める。

Causewayという言葉は湿地帯や湖の中に通した土手道のことだが、ルイジアナ州ニューオーリンズのポンチャートレイン湖横断道路"Lake Pontchartrain Causeway"(ポンチャートレイン湖を横断する38kmの道路で連続する桁橋としては世界最長。2本の橋が並行して走っている)のように海中道路の名称に用いられていたりする。Causewayといっても土木構造は実際には桁橋になっている。


沈む夕日を見ながら海中道路を車を走らせる
【写真:ノースキャロライナ州US-158 ライト兄弟記念橋】



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