ロブスターとアウトレットで日が暮れて

6月12日(3日目)
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今日は、フリーポートでのお買い物に1日を費やす予定なので朝ものんびりしている。朝10時のチェックアウトぎりぎりまでいて、ようやくモーテルを出た。
買い物の前にまず腹ごしらえということで、せっかくメーン州に来ていることだしロブスターを食べようと思う。同じロブスターを食べるにしても、本場のメーン州では、海沿いにロブスター・ポンド(Robster Pond)と呼ばれる販売所があって、そこでは生け簀(pond)から生きたロブスターを取り出してその場で茹でてくれるらしい。そういうスタイルにこだわって食べてみたいと思う。
今いるフリーポートからちょっと南に下がったところに、本当に海に面したサウス・フリーポートという漁村があり1軒ロブスター・ポンドあるらしいので、そこを目指すことにする。
フリーポートのダウンタウンでメインストリート(US-1)をはずれて、森の中の道をずっと行けば海沿いに出るはずだが、途中小さな集落を過ぎただけで、ぐるっと一周してUS-1に戻ってしまった。仕方がないので、ちょうどそこにあった州の観光案内所に立ち寄って場所を教えてもらうことにする。さすが観光地フリーポートを控えた観光案内所だけあって、カウンターも混み合っている。応対してくれたのは手に震えが来ているおじいちゃんだったが、パンフレットを開いて一生懸命説明してくれた。引退した後、ボランティアでしているのだろう。
今来た道を戻り、先程通りかかった小さな集落が実はサウス・フリーポートで、一本道にあるただひとつの4-Way Stopで道を曲がるとその突き当たりが海だった。

紹介してもらったロブスター・ポンドは、フリーポートの町の漁港(Freeport Town Wharf)にあった。想像通りの立地だ。
漁港には漁船と言うよりはボートと言った方がいい小さな船が何艘もつながれている。沖の方を眺めると、半島の影や、小さな島が湾内にいくつも浮かんでいるのが見え、日本の松島のような景色である。メーン州の海岸線はリアス式で複雑になって入り組んでいる。その分、海も穏やかで、こうした小さなボートでちょこまか出掛けてはロブスターを捕ってくることができるのだろう。


ちょうどロブスター捕りの籠を載せて出ていくボートがあったので、近くで見せてもらった。この籠を海の中に沈めて置いて、ロブスターが入った頃を見計らって引き上げるのである。

さて、肝心のロブスターだが

こいつが‥‥


注文したら生け簀の中から取り出して見せて「これでいいか?」と聞くので、ついでに触らせてもらった。生きているロブスターは青緑色をしている。
こうなって‥‥


茹で上がると真っ赤になる。
カップに入っている黄色い液体は、溶かしバター。これを付けながら手をべたべたにして食べる。
こうなった。


見苦しくてすみません。
が、この食べ散らかし方が豪快に一匹食べたというロブスターの醍醐味なのだ。ちょっとおしゃれな気分になる夜のディナーよりも、明るいうちから豪快にむしゃぶりつくのがふさわしい。

これにて格闘終了。ふぅっ。
ごちそうさま。

「メーン州と言えばロブスター、ロブスターと言えばメーン州」と言うほどにロブスターはメーン州の代名詞になっていて、州のライセンス・プレートの図柄にも真っ赤なロブスターが描かれている。

[続く]

データ
19時フリーポート発
21時Bethel着モーテル
走行距離78マイル



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By CHG and TTS