黒炭博物館とロカワナ炭坑跡

スクラントンのダウンタウンから川を越え、住宅地の広がる小高い丘をひとつ越えて、二つ目の丘に登るようにしていくと、公園の中に黒炭博物館 Anthracite Heritage Museumがある。
英語で黒炭のことはAnthraciteといい、世を騒がせた炭疽菌Anthracsと似ているが、両者とも「黒いもの」を表わしていて語源は同じである。黒炭 Anthraciteはまたハード・コール Hard Coalとも呼ばれる。硬い石炭という意味で、炭素の純度が高くよく燃焼する良質の石炭である。不純物が少ないので煙があまり出ず、無煙炭とも呼ばれる。
スクラントンを中心とするロカワナ谷はこの黒炭の産地として知られ、鉄鋼業が栄えたほか、石炭を移出するために鉄道路線が集まり、その鉄道自体がスクラントン産のレールで延伸し、レールの上を走る蒸気機関車はスクラントンの無煙炭をくべてクリーンな鉄道旅を売り物にした。スクラントン繁栄の原動力が黒炭であった。



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