Grand Trunk Western 6039
円筒形の給水加熱器を前面上部に掲げ、おでこにこぶを作ったような愛嬌ある形をしている。笠をかぶった琉球舞踊の踊り子にも見えなくもない。
給水加熱器とは、シリンダーで使い終わった後の高温の蒸気を回収して、これから沸騰させる水をあらかじめ温めておくための装置である。高温高圧になっているボイラーにいきなり冷たい水を継ぎ足すと、急激な温度低下を起こして蒸気の供給が途絶えてしまう。こうなってしまうと、最悪、蒸気圧が上がってくるまで機関車が立ち往生してしまう。また、水からお湯を沸かすよりある程度温かい水を沸かした方が早く沸騰するのと同じで、あらかじめ加熱しておくことで燃費を節約することもできる。
給水加熱器は、蒸気の圧力を利用して水をテンダーのタンクからボイラーに注入するポンプの役割も同時に果たしている。
給水加熱器は蒸気の復水器の役割も持っていて、水に戻された後、オイル回収器を通してシリンダーの潤滑油を取り除いて、テンダーのタンクに回収する。
シリンダーから廃蒸気回収のためのパイプが伸びているのがわかる。
4-8-2 Mountain型式
1925年the Baldwin Locomotive Works
5両のうちの1両。6037から6041の番号が割り振られた。
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