スチームタウン国定史跡 Steamtown National Historic Site

保存蒸気機関車目次
ビッグ・ボーイ Union Pacific Big Boy 4012
グランド・トランク・ウエスタン 6039 Grand Truck Western 6039
その他 Other Selected Locomotives and Cars

ただスチームタウンで保存されている蒸気機関車や車両が、必ずしもかつてスクラントンを拠点として活躍していたとは限らない。ここに保存されているのは、ニューイングランド地方で魚介類の加工業を営んでいたネルソン・ブロウント Nelson Blount氏(故人)が1950年代から60年代にかけて蒐集した個人コレクションが大きな部分を占めている。蒐集していた本人を失い恒久的な保存先を探していたコレクション側と、ヤードと扇形庫を再開発はしたもののその中身を探していたスチームタウン側の利害が一致した形だ。
スチームタウンの看板に採用されている写真は、スクラントンとは直接関係のない、西部の鉄道の雄ユニオン・パシフィックのビッグボーイ。世界最大の蒸気機関車と言われていて、展示の目玉のひとつだ。


スチームタウンのヤードに沿うような形で、細長くショッピング・モールが建てられている。このモールはThe Mall at Steamtownという。この回りくどい名称からはは、スチームタウンが、単に蒸気機関車の博物館だけでなく、「蒸気の町」として擬似的なコミュニティを想定していることがわかる。ショッピングモール@スチームタウンであり、蒸気機関車博物館@スチームタウンなのだ。スチームタウンが、 スクラントンのダウンタウン活性化の中核事業になっていることがわかる。
スチームタウンは、産業遺産としての重要性もさることながら、衰退したスクラントンのダウンタウンの活性化策としてうまく史跡指定までこぎ着けることのできた恵まれた例だと思う(と、いきなり行政担当者の視線になる^^;)。実際のところ、スチームタウンは、地元選出の下院議員 Joseph M McDade氏(共和)の積極的な働きかけがあって建設が決められたと言う。
いずれにしても、スチームタウンの名前のもとに、旧ヤードを博物館化して観光客を集めることとショッピング・モールの建設は一体として事業が進められた。スチームタウンからはヤードを跨いで陸橋(歩道)がモールまで延びていて、フード・コートに直結している。博物館には給食施設はないから観光客は自然とこの食堂街へ流れることになる。スチームタウンは年間20万人を集めるそうだから、それなりの波及効果もあることだろう。


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ビッグ・ボーイ Union Pacific Big Boy 4012
グランド・トランク・ウエスタン 6039 Grand Truck Western 6039
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