アメリカの国立公園インデックス

19世紀初頭のアメリカとイギリスとの間で軍事的緊張が高まるに連れて、1808年から11年にかけてニューヨーク市を守るために築かれた要塞のひとつ。当初はサウスウエスト（南西）砲台と呼ばれた。円形の要塞の中に自由の女神（リバティ島とエリス島）行きのフェリーの切符売り場があり、観光客には「切符売り場」としてしか認識されていないところもあるが、この要塞跡そのものにも歴史が刻まれている。
なお1994年の統計では、年間348万人が訪れていて、国立公園(NPS管轄の施設)のなかで16番目の人出を誇る人気施設に数えられている。

金融街ウオール・ストリートのど真ん中、ニューヨーク証券取引所の斜め向かいにギリシアの神殿を思わせる建物が建っている。通りは建物の前で鍵状に折れ曲がり、つまり通りの突き当たりに、真っ正面から眺めることができるようになっている。堂の前にはアメリカ合衆国初代大統領ジョージ・ワシントンの銅像が立ち、遠くを見やっている。高層ビルに囲まれて堂がたたずんでいる。ビジネス街にありながらこのパースペクティブだけは俗事から切り離されて、おごそかな歴史を伝えているかのようである。
それもそのはず、この地こそがアメリカ合衆国の創業の地であり、フェデラル・ホール国立モニュメントに指定されている。

自由の女神の立つリバティ島は実はニュージャージー州の領地になる。これは両州の州境がハドソン川の中心線と決まっているためで、リバティ島の浮かんでいる位置はハドソン川と言うよりもうニューヨーク湾（アッパー・ベイ）になるのだが、確かにハドソン川から線を延長するとニュージャージー側になる。
だがニューヨーク港の一部として長年ニューヨーク州の一部と見られていて、ナショナル・パーク・サービスの紹介でもNew York, NJ,NYと併記されている。エリス島国立モニュメントについても同様である。

ニューヨーク市・マンハッタンの沖に浮かぶエリス島には1892年から1954年まで移民局が置かれ、ヨーロッパからアメリカに移民しようとする人々（貧しい３等客室の乗客が中心）がここで審査を受けた。その数1200万人にのぼる。ヨーロッパ系アメリカ人にとっては自分のルーツ探しの出発点とでも言うべき場所で、データベースで自分の祖先を捜している人も多い。
第２次世界大戦中には敵国の商船員の収容所として用いられ、当時アメリカの東海岸に駐在していた日本人も一時エリス島に収容された。
自由の女神ツアーのフェリーが立ち寄る。

ニュージャージー州沿海部に点在する自然、歴史、文化遺産をめぐるトレイル

• 植民地時代の港町・パースアンボイ
• グリニッジ茶焼き払い事件記念碑

連邦議事堂（キャピトル Capitol）からワシントン・モニュメント、リフレクト・ポンドまで、ワシントンDCの中心部に細長く広がる広場。両脇にはスミソニアン博物館の各館やナショナル・ギャラリー、連邦の役所が建ち並び、首都の大広間としての景観を作り出している。

大統領官邸であるホワイトハウスと連邦議事堂とを直線で結んでいる道。大統領就任にあたって、連邦議事堂の前で就任式を済ませた新しい大統領が、ペンシルヴァニア・アヴェニューをホワイトハウスまでパレードする。４年ごとにアメリカ合衆国の歴史を刻んでいく生きている史跡とでも言おうか。

1903年12月17日、ライト兄弟が初の動力飛行に成功した場所を国立メモリアルとして記念している。
2003年は飛行機が初飛行に成功してから100年になる。その記念すべき年の２月１日に、スペースシャトル・コロンビア号が地球に帰還の途中に分解、墜落した。2001年９月11日には民間旅客機を乗っ取り高層ビルに激突させるという凄惨なテロが起きた。飛行機の歴史は近代戦争の歴史とも重なる。鳥のように空を自由に飛びたいという人類の夢が多くの犠牲と殺戮をともなうものだとは、ライト兄弟は想像し得たであろうか。